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Jul 24, 2023

インフルエンザウイルスおよびSARSに対する経鼻ワクチン研究開発対象へのお知らせ

2023 年 8 月 31 日、大阪 - 塩野義製薬株式会社(本社:大阪府、代表取締役社長:手代木 功、以下「塩野義製薬」)は、経鼻ワクチンの研究開発を開始しましたのでお知らせします。カチオン性ナノゲルデリバリーシステム(cCHP)を活用したインフルエンザウイルスとSARS-COV2に対するワクチン開発技術が、先端研究開発戦略センター(SCARDAa)の公募の一環であるワクチン・新モダリティ研究開発プロジェクトに採択されました。日本医療研究開発機構(AMEDb)。

採用された経鼻ワクチンの研究開発については、千葉大学医学部附属病院1や国立感染症研究所と協力し、ワクチン組成の最適化や免疫機構の解明などの研究を進めていきます。 この三者のネットワーク体制により、基礎研究から臨床開発、製造に至るまで、感染予防に有効な経鼻ワクチンを創出し、迅速に社会に提供することが可能です。

経鼻ワクチンは、非侵襲性であり、従来の筋肉注射ワクチンでは誘導が困難であった、初感染部位である呼吸器粘膜での抗体産生を効果的に誘導できるというメリットがある。 したがって、経鼻ワクチン接種は、感染症の発症予防や重症化を軽減するだけでなく、ウイルスの初期感染そのものを防ぐ効果も期待されています。 塩野義製薬は、経鼻ワクチン送達技術に強みを持つhanaVax社と、cCHPによる肺炎球菌ワクチンおよびSARS-COV2ワクチンのライセンス契約を締結した1,2。 今回採択された経鼻ワクチンの研究開発にもこの技術を活用してまいります。

シオノギは「感染症の脅威から世界中の人々を守る」ことを最重要課題として取り組んでいます。 私たちは新しい治療法の研究開発を行うだけでなく、感染症自体の治療だけでなく、意識の向上、疫学モニタリング、予防、診断、増悪への対処などを通じて、トータルケアにも取り組んでいます。 当社は、今後も感染症のリーディングカンパニーとして、治療薬のみならず予防ワクチンの研究開発を通じて、さまざまな病原体の脅威に積極的に取り組んでまいります。

【スカルダについて】

SCARDAは、2022年3月に日本医療研究開発機構(AMED)内に設立された組織です。2021年6月に閣議決定された「ワクチン開発・生産体制強化戦略」に基づき、ワクチン開発・生産体制強化を目的として組織されました。平時からの研究開発・生産体制を整え、パンデミック緊急時にも対応します。 AMED は、戦略的に重要な研究、世界をリードするワクチン研究開発センターへの取り組みに対する資金提供能力を強化し、製薬スタートアップのエコシステムの強化を促進します。 詳しくはSCARDAホームページをご覧ください。

【hanaVax社のカチオン性ナノゲルデリバリーシステム(cCHP)について】

呼吸器粘膜は病原体に対する防御の最前線であるため、粘膜免疫は呼吸器系感染症の予防にとって非常に重要です。 HanaVax 独自のカチオン性ナノゲル送達製剤は、コレステロールとカチオン性アミンで修飾された多糖プルラン分子からなる抗原の保護担体を提供します。 ナノゲルは、粘膜表面での抗原の保持時間を延長し、免疫細胞による緩やかな取り込みを増加させます。 これにより、粘膜免疫と全身免疫の両方の誘導が効果的に開始されます。 詳細は HanaVax の Web サイトをご覧ください。

a. SCARDA : バイオメディカル先進ワクチン研究開発戦略センター

準備と対応

b. AMED : 日本医療研究開発機構

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